石徹白を訪れる


 岐阜県の郡上市を訪れ、石徹白まで足を伸ばす。郡上八幡から車で1時間ほどのところである。岐阜県と福井県の県境にあり、ちょっと前までは福井県に属していた。人口は1200人から270人と大幅に縮小した。

 石徹白にIターンで来られた、平野さんという東京大学の修士号を取得され、外資系コンサルや商業開発デザイン事務所などで活躍された超エリートの方にお話を聞かせてもらった。

 ここで感心したのは、コミュニティの自力依存の姿勢である。2009年から全戸出資で農協をつくり直し、そして水力発電所を完成させてしまった。総費用は2億4千万円。しかし、補助金があったので6000万円は出費した。これを100世帯で分担している。それまでも農業用水の水路に段差があったところで発電をしていた歴史はある。大正13年に発電所を200世帯でつくり、集落全体に電線までも敷いた。昭和30年頃までは、この集落は自分のことは自分でしていたのである。それぐらいの意志決定をこの集落では行うことができたのである。

「皆で一緒に何かやろう、というのがなくなると人口は減っていく」と平野さんは言う。仕事をつくるとか、公的なことをする、とか昔はもっとやっていた。「こういうことをしなくなると、衰退は進んでいく」という平野さんの言葉はとても重く、本質を突いている。

 石徹白には仕事がないので、新しく仕事をつくりたい人でないと難しい。地元の人も外の人も仕事をつくっていこうとしているのが石徹白のポイントである。 

 石徹白で改めて気づかされたことは、自立的にやっている街、コミュニティは強いということである。人は履歴書を少しでも格好よいものにしようとして頑張ったり(はい、私です)、退職金の額を気にしたりした時に堕落し、しっかりと生きていけなくなる。そのようなことを気にもしない人達が結束すれば、どうにかなるということを石徹白の話を聞いていて改めて思わされた。

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