百名山への挑戦
登山はこれまでまともにやったことがありませんでした。早稲田大学に在籍した時に、体育の単位をてっとり早く取れるのでワンダーフォーゲルという科目を履修し、妙高山や燧ヶ岳、至仏山に登ったことがあり、その時、登山は素場らしいというのを知ったのですが、それ以降、まともに登ることをしませんでした。しかし、その後、バークレイ時代の友人がバックパッカーで私も彼に誘われてザイオン国立公園やグランドキャニオン国立公園をバックパックして、山登りの魅力に覚醒し、せっかく山だらけの日本に住んでいるということもあり、とりあえずの目標として日本の百名山を登ることにしました。とはいえ、日本の百名山、思ったよりも遙かに厳しく、果たして全座、生きているうちに登頂することができるのか不安です。
巻機山(46座)
2020.10.18
大学の講義が始まると講義や校務に追われて忙しい。結果、秋に百名山にチャレンジすることがなかなか適わなくなる。そんなことでは不味いと思い、尾瀬の燧ヶ岳にチャレンジしようとしたのだが、ゴートゥーで前泊するような宿がまったくない。それでは谷川岳にしようと水上にある安宿を予約した。予約した後、しかし、ロープウェイの始発は何時かな、とネットで調べたら、なんとロープウェイは運行中止になっていた。何それ!と思ったが、当日予約なのでキャンセルしても全額払わなくてはならない。それなら近場の苗場山に行くかと思ったが、天気予報では苗場山は雪。ということで、それではと巻機山にチャレンジすることにした。
利尻岳(41座)
2020.08.17
利尻岳にチャレンジする。利尻岳には鴛泊ルートと沓掛ルートの二つがあるが、前者を選ぶ。宿の車で利尻北麓野営場まで送ってもらい、そこを5時に出発する。ちなみに利尻北麓野営場のトイレは驚くほど綺麗だ。ウオッシュレットまでついていた。ここの標高は約200メートル。そこから甘露水という日本百名水のある水場までの600メートルはしっかりと整備された道を歩く。登山の最初にこういう道を歩くと、こう気持ちが高まる。甘露水は鴛泊ルートにおいて、最初で最後の水場であり、水も美味しいのだろうが、流石に600メートル歩いただけではまったく水を消費していないので、ここでは水を補給する必要もなくパスする。
常念岳(38座)
2019.08.04
常念岳に挑戦した。前日に松本市内のビジネスホテルに泊まり、3時15分に起床。4時前にチェックアウトして、一ノ沢の駐車場へ向かう。5時前に駐車場に到着。ちょうど一両分の空きスペースがあったので、そこに駐車する。ついている。そして、5時10分頃、登山開始。ここから一ノ沢の登山口までは1200メートル。ここにはトイレなどもある。ここは5時40分に出発。出発して500メートルぐらいで山の神の神社があり、登山の無事を祈って出発。烏帽子沢の渓流を左手にみつつ、緩やかに高度を上げていく。
早池峰山(33座)
2018.08.18
盛岡市のホテルに前泊して、レンタカーで早池峰山へと向かう。早池峰山には二つの登山ルートがある。河原坊コースと小田越コースである。ただし、河原坊コースは現在、通行止めであり、小田越コースしかルートはない。駐車場があるのは河原坊コースである。したがって、河原坊コースから小田越コースまでは車道を歩かなくてはならない。登山に来て、興醒めするのは車道歩きである。車道を歩くのであれば都会でもできる。そして、河原坊の登山口から小田越の登山口までは上りで40分、下りで30分もかかる。さて、しかし、である。というか、ここに書くのは相当、躊躇するのだが、小田越コースにも駐車場はあるのだ。ただし、10台ほどしか駐車することはできない。そして駐車できなければ河原坊まで戻らなくてはならない。
至仏山(32座)
2018.08.05
昨年の10月に至仏山に登るために鳩待山荘を予約しておいた。しかし、8月下旬にアイスランドで足首をひどく捻挫したため、宿まで行って泊まったのだが、結局、とても登れそうもないので、尾瀬ヶ原にだけ行って至仏山には登らなかった。ということで、大変、後ろ髪を引かれていた至仏山であったので、この週末にチャレンジをした。幸い、ゼミの卒業生が二人付き合ってくれた。11時に東京を自家用車で出発する。鳩待山荘へは自家用車のアクセスが禁止されていたので、戸倉の駐車場にて車を停めて、そこから乗り合いタクシーにて鳩待山荘にまで向かう。バスもタクシーも同じ料金で一人980円である。ちなみに戸倉の駐車場は一日1000円であった。
岩木山(31座)
2018.07.28
弘前に家族旅行で来ていたので、ついでに岩木山登山にチャレンジした。岩木山は津軽岩木スカイラインという有料道路が走っており、これを使えば8合目まで行くことができ、さらにそこからリフトを使えば、9合目まで行くことができる。つまり、苦労もせずに1500メートルも確保できてしまうのだ。ということで、素人の妻と次女も登れるのではないか、と一緒に行ったのであった。津軽岩木スカイラインは、普通車の通行料が1800円と思いの外、高かった。そして、リフトは往復だが900円かかる。つまり、1500メートル登るのに一人1500円ほどかかるということだ。これは、1メートル1円ということになる。ということで、まったく筋肉を使わずに標高1500メートルほど得て9合目に着いたのだが、なんとリフトの終着駅から岩木山の山頂までは、急な岩場であった。
蓼科山(30座)
2018.06.08
京都に職場があり、自宅が東京にある。普通は新幹線で移動しているのだが、荷物が多い時は自動車で移動している。ただ、東京から京都は一挙に行くのはちょっと辛い。ということで、中間で宿泊して帰ることが多い。どうせ宿泊するなら、ちょっと寄りたいところで泊まりたい。ということで、東京—京都間にある百名山にちょっと寄り道して登ろうということを考え、最初に選んだのが蓼科山である。ここで蓼科山にしたのは、楽に登れるだろうと考えたからである。というのも、私がバイブルのように参考にしている「大人の遠足ブック、日本百名山 山あるきガイド」では、蓼科山は体力☆、技術☆☆の評価が為されている(☆は5段階評価)。ちなみに筑波山でも体力☆☆、技術☆☆である。筑波山はそれほど大変ではない。ということで、蓼科山なら軽く登れるだろうと考えたからである。
荒島岳(29座)
2018.05.04
長浜のホテルにチェックインし、元会社の同僚と翌日の天気をチェックする。元同僚は「てんきとくらす」という優れたアプリをみながら、翌日の14時頃には荒島岳の山頂は晴れそうだと言う。ということで、せっかくここまで来たということもあり、朝の5時にロビー集合という予定を立てる。
朝の5時に自動車に乗り込んで荒島岳に向かう。北陸自動車道は雨がパラパラと降っている。同僚は「てんきとくらす」によると荒島岳はEという。ちなみに、「てんきとくらす」の評価はA〜Cであり、Aは「登山に適切」、Bは「登山にやや適していない」、Cは「適していない」であり、Eという評価が何かもよく分からない。私は職業が大学教員なので、それから類推すると、登山を考えること自体、非常識というようなことか。どうも、その日の明け方は荒島岳には雪が降ったそうである。
伊吹山(28座)
2018.05.03
昨年の8月にアイスランドで捻挫をして以来、登山をしたのは一度だけである。それも吾妻山と大して難しい山ではなかった。捻挫をしてからほぼ9ヶ月。まだ本調子ではないが、五月の連休であり、これはチャンスということで荒島岳と伊吹山に5月3日と4日の二日連続でチャレンジすることにした。元会社の同僚に付き合ってもらった。
さて、初日は行程も長く、東京からも離れている荒島岳にチャレンジしようと計画し、越前大野にある旅館に宿を取ることにした。そこでお弁当をつくってもらい、朝の6時前に出発しようと思ったのだが、越前大野は雨が降っていた。翌日も雨がひどく、とても登山をするようなコンディションではない。ということで、荒島岳の登山は諦め、伊吹山も雨がひどいようなので、とりあえず比叡山にでも登山し、そのまま伊吹山登山の拠点として予約した長濱のホテルに行こうかと思い、眠りにつく。
吾妻山(27座)
2017.10.21
台風が近づいており、秋雨前線も展開している。登山をするにはまったくもって理想から遠い状況であったが、宿を予約していたので頑張ってゼミの卒業生の中君とともに東京を金曜日の朝に出発した。捻挫もまだ完治していなかったにも関わらずである。最初の目的地は蔵王山である。白石蔵王まで新幹線で行き、そこからレンタカーをして刈田岳へ向かった。刈田岳はすさまじい濃霧で、雨も降っており、とても登山をするような状況ではなかった。諦めて、金曜日の宿である白布温泉へと向かう。吾妻山の登山拠点である。白布温泉の宿泊地は中屋別館不動閣。昔から温泉旅館をしていたような老舗感のある旅館であるが、食事とかは地のものが中心で大変、好感が持てた。また温泉も掛け流しで、私の捻挫にも効いたような気がする。心持ち、足首の調子がよくなった気分である。
金峰山(26座)
2017.07.23
百名山を登るという無茶な計画を策定したのが六年前の五月。最初に狙ったのが瑞牆山と金峰山であった(http://urban-diary.blog.so-net.ne.jp/2011-05-11)。しかし、金峰山は雪のためあえなく登れなく断念する。それから常に金峰山へのリベンジを考えていたのだが、遂にその機会が訪れた。6時30分に二子玉川駅で大学の卒業生と合流。彼の運転する車で金峰山に向かう。五月は瑞牆山荘から金峰山にチャレンジしたが、今回はより簡単な大弛峠からチャレンジすることにした。
両神山(23座)
2017.05.14
埼玉県の奥秩父山塊にある両神山に行く。埼玉県には百名山が3つあるが、そのうち2つは県境にある。県境ではなく、すべて埼玉県内にある百名山は両神山だけである。そういった点からも、両神山は「埼玉県の山」というシンボル的な意味合いも有する山であると思う。
5月中旬の土曜日、友人の車に乗せてもらい都立大学の家を13時に出た。花園インターチェンジを経由して両神山荘に着いたのはほぼ16時。3時間で着いてしまうので近いものである。早い風呂に入り、夕食は18時。食事は思いの外、豪勢で地の物が中心で鮎以外はすべて精進料理のようなベジタリアン志向であったが、好感が持てる。その後、部屋で多少、友人との旧交を温め、19時には寝る。起きたのは1時30分で、ちょっと早すぎだが、睡眠時間は確保している。ただし、この山荘はソフトバンクが繋がらないので、時間は持て余す。
羅臼岳(20座)
2016.08.08
3日間で日本百名山を3座挑戦する、という無謀に近い企画を実践したのだが、今日は最後の3座目である。1座目は雌阿寒岳、2座目は斜里岳、そして3座目は羅臼岳と、日にちが遅くなるほど厳しさは増してくる。私の持っている本によれば距離にして、3時間30分、5時間20分、7時間10分、累積標高差にして812メートル、1028メートル、1443メートル、ヒグマとの遭遇率にして、ほとんど会わない、ときたま会う、しょっちゅう会う、とどんどんとレベルが高くなっている。しかも、斜里岳の下りで私の弱点である左膝を痛めてしまった。万全の状態でも危ないのに、どうなるのか不安でしょうがない。
雌阿寒岳(18座)
2016.08.06
雌阿寒岳に挑戦する。宿泊をしていた北見のホテルをレンタカーで8時前に発ち、仲間を女満別空港で9時頃にピックアップ。その後、コンビニなどに寄って、雌阿寒岳の登山口の野中温泉に到着したのが11時30分。登山を開始したのは11時45分と結構、遅くなってしまった。
登山開始は鬱蒼とした森の中。1合目に到着したのが12時ちょうど。クワガタムシなどにも遭遇。ちょっと子供心が刺激されて嬉しい気分。2合目に到着したのは12時11分。さらに20分ほど歩くと、展望が開けて、緑の絨毯のように広がる森が気持ちよい。さらに20分ほど行くと、低木のガレ場の急坂になる。神秘の湖、オンネトー湖も見られるようになり、それからしばらく我々の目を楽しませてくれる。5合目に着いたのが1時間後の13時。
十勝岳(11座)
2015.08.02
大雪山の旭岳に次いで、十勝岳にチャレンジする。麓の白金温泉に前泊する。白金温泉は最寄りのコンビニも20キロ以上離れていて、夕食がとれるところが、バブル時代につくられたと覚しきホテル内にある居酒屋のみという不便な場所だ。というか、食事込みにしなかった我々が悪いのだが。結局、朝食もしっかりしたものを調達できなかったこともあり、20キロ離れた上富良野にあるコンビニに朝、買い出しに行く。こんなことであれば、上富良野か美瑛に泊まってもよかった。まあ、そういうことで朝はバタバタしていたこともあり、望見台まで自動車で行き、そこから登り始めた時には既に8時45分頃であった。駐車場は結構ぎりぎりで駐車できた。ただし、登山者以外も訪れる観光スポットとなので、満車でもちょっと待てば停まれるような印象を受ける。
大雪山:旭岳(10座)
2015.08.01
層雲峡温泉に泊まり、朝一番のロープウェイに乗って、旭岳温泉まで縦走を考えていたのだが、朝、結構強い雨が降っている。どうしようか逡巡をしていたのだが、行くぞと5時30分ぐらいに決意をしてロープウェイの駅に向かった。途中、同宿の登山ツアーのガイドさんとすれ違う。この登山ツアーも我々と同じように縦走を計画していた。ガイドさんは縦走を諦め、旭岳温泉にバスで向かうという。ロープウェイ会社の社員も、今日は縦走をしない方がいいと言っていたと述べる。雨も嫌だが、何しろ怖いのは雷だ、と言う。雷雲が明け方、黒岳周辺を通り抜けたらしい。我々もロープウェイ会社の人が勧めないのであるなら、しょうがないから旭岳までタクシーでも行くか、と連れと相談する。
武尊山(8座)
2014.10.19
武尊山に登る。武尊山の登頂ルートは幾つかある。有名なのは裏見の滝コースと呼ばれる北側から責めるコースである。私のガイドブックもそれを勧めていた。他にも、南側からは、困難な朝日小屋コースや川場スキー場コース、川場野営場コース、武尊スキー場コース、武尊牧場コースなどがある。
立山(6座)
2013.09.22
百名山を踏破するという密かな目標を持っている私。今回は立山にチャレンジした。標高2400メートルあるバス・ターミナルの室堂周辺に本来であれば宿泊したかったのだが、満室でできず、仕方がないので富山側の拠点である立山駅周辺にある立山館というホテルに宿泊した。立山駅に東京から鉄道で行くなら、上越新幹線利用のルートがもっとも速いのであるが、高山病対策のために、敢えて初日も立山黒部アルペンルートで信濃大町から立山まで向かった。時間的にも料金的にも条件的には悪いのだが、昨年、チベットにいった時、高山病でひどい目にあったので、少しでも最悪の事態を回避するためにちょっとでも高さに身体を慣らしておきたいと考えたからである。