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出版・著作
著書
アンカー 1
道路整備事業の大罪
洋泉社(2009.8)
これまでの日本の道路整備は、田中角榮の「日本列島改造論」に象徴されるように、それが地方を豊かにし活性化するとの理由で推進されてきた。本研究では、この前提に対して疑義を呈し、「ストロー効果」、「限界集落」、「自動車代による家計圧迫」などの視点から、道路整備がかえって人口流出や地域経済の衰退を招きうることを論じている。また、ジェイン・ジェイコブスなどの先人の研究成果を踏まえつつ、道路がもたらす「コミュニティの空間的分断と崩壊」、「子供の遊び空間の喪失」、「商店の喪失に伴う生活環境の悪化」などの負の側面を多角的に分析している。さらに世界的な脱自動車・脱道路の潮流とその背景にある政策的意図を整理、紹介し、道路政治に公共事業予算を偏在させてきた日本の政策の異質さ、そしてそれが現在社会に及ぼしている問題点を指摘している。
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